天空のリリー 著:千田誠行
第二次世界大戦中のソビエトで、女性だけの飛行隊が編成された。
大空に憧れる主人公リリー・リトヴァグは、さっそく志願するとめきめき頭角を伸ばして行くが、新任の教官アレクセイに鼻っ柱を叩き折られてしまう。
負けん気の強いリリーは、アレクセイの鼻を明かそうと仲間達と共にアレクセイに挑戦するが……
サーニャ・V・リトヴャクのモデルとして日本のオタク業界でも一躍有名となったソビエトのエースパイロット、リディア・リトヴァグをモデルにしたライトノベル。
登場人物の多くが実在の人物をモデルにしてますが、戦争の血生臭い部分や、当時のソビエト連邦の抱えていた暗黒面は軽く触れるに止め、パイロットを目指す少女達の青春小説風に仕上げています。
実戦参加後の事は全く書かれていませんが、史実ではリリーやアレクセイを始めとする登場人物の多くが戦死しているので、まあ書き辛いですよね。
ストパンの流れに乗ろうとしたのか、飛空士辺りに触発されたのか知らないけど、よくこんな企画通ったよなぁ。
一迅社らしいといえば一迅社らしいけど、どうしてあの会社はこういうシリーズ化しにくい企画ばっかり通すんだろう?