アキバを食べる

オタクが食べ歩いたり、聖地巡礼先で食べ歩いたりするブログ。

異境(ズダイ・ツァ)への扉―真ウィザードリィRPGリプレイ

 ここはトレボー戦役によって荒廃したリルガミン。
 日々の飯を求めて、時には後ろ暗い事にも手を染める主人公達のパーティーがある日手に入れたのは謎の文字か書かれた一枚の地図。
 すわ、お宝か!
 と目の色を変えて地図に書かれた場所へと飛び込んだ一行を待ち受けていたのは、見慣れない森と凶暴な生物たち。
 宝の地図と思っていたのは、なんと遠く離れた異国へと繋がった一方通行のテレポーターだったのだ。
 言葉も通じない異国で、一行はリルガミンへ帰るための冒険へと踏み出すのだった。
 

 昔懐かしき真ウィザードリィRPGのリプレイを積読消化。
 今ではベテラン作家の一人である柘植めぐみ先生のデビュー作でもあります。
 デビュー作だけあって文章はどうにもこなれておらず、リプレイとしても、世界観やシステムの解説もイマイチで全体として空回り気味。
 まあ、それについては作者だけでなくGMの――このリプレイはGMではなく、プレイヤーが書いたリプレイにマスターが解説を入れるという形をとっています――シナリオが、新しく追加した世界を解説しようとするあまり、詰め込みすぎている感があるので、一概に作者だけを責めるのは酷かもしれません。
 丁度この頃はRPG冬の時代へとまっしぐらな時期でしたから、クリエイターの側にも勢いが失われていたのかも知れませんね。