旭光の艦隊、ニューカレドニア戦記〈2〉
シンガポールに入港したプリンスオブウェールズとレパルス。
イギリスによる軍事的圧力を排除する必要を感じた日本軍は、現地の独立派組織と手を結び、破壊工作で2隻の排除を目指す。
軍人が行えば軍事行動だが、おなじ事を独立を望む若者が行えばそれはテロになる。
911の後に書かれた本らしい問題提起が、本書では繰り返し行われる。
1巻の終わりと比較すると、2巻執筆にあたって大幅な方向転換をした雰囲気があるので、それだけ作者が事件から受けた影響が大きかったという事か。
あのときは、久米宏や筑紫哲哉が寝ぼけたこと言ってるのを横目で見ながら、自分がCNNを見ながら語る状況判断がどんどん的中していくのが気持ち悪かった。
多分、後にも先にも、自分が溜め込んだ軍事知識が──軍オタ仲間相手以外に──役に立つ事なんて二度と無いだろうな。
まあ、軍事知識なんて、医療知識と一緒で使わなければそれに越したことは無いんだが。