アキバを食べる

オタクが食べ歩いたり、聖地巡礼先で食べ歩いたりするブログ。

レイン〈2〉招かれざる帰還 吉野匠

 味方の裏切りで国王を失いながらも、レイン一人の活躍で辛くもザーマインを撃退したサンクワール。
 レインとラルファスが唯一の王族となったシェルファを盛り立て混乱した国を建て直そうとした矢先、国王の遺書を盾に上将軍サフィールが王位簒奪をしかけて来る。
 国が二つに割れた戦に突入すると思われたその時、突如として隣国シャンドリスの皇帝フォルニーアが…………

 

 将軍二人だけを引き連れて、使者も何もなしにいきなり隣国の王都にやってくる皇帝とかアホですか?
 お前は水戸黄門かっての。
 宣戦布告無しの侵略とみなされて当然だし、とっ捕まえようとすのも当たり前の反応なのに、どーしてそれが間違った反応として描かれるのか、作者の思考形態が理解出来ない。
 いやこれが、騎士道大原則っ!騎士たる物正々堂々戦うべしって世界なら判るけど、別のところで主人公は『勝つために手段は選ぶな』って言ってるんだよねー。
 主人公のやる事は道理も整合性も関係なく全て正しく、主人公の敵がやる事は道理も整合性も関係なく全て悪ですかそうですか。

 

 巻末には主人公の過去を描いた外伝を収録。
 かつて死に別れた「心の師」というありがちな話だけど、既に師匠と出会った時点でレインは完璧超人で師匠が教える事は何も無い状態。
 単に死ぬときに「いい事言った」ってだけで、言葉に欠片も重みが無い。
 一体何がしたいのやら。

レイン〈2〉招かれざる帰還 (アルファポリス文庫)

レイン〈2〉招かれざる帰還 (アルファポリス文庫)